2024年3月29日
プリンティングディレクション

【印刷5大要素を見つめる その2】 印刷とインクの仕様設計

一般的なカラー印刷は、CMYK「シアン、マゼンタ、イエロー、スミ」の4色のインキを使って進められます。理論上ではCMYの3色があれば、掛け合わせによってさまざまな色をつくることが可能ですが、黒やグレーの再現性が良くないため、Kを加えて補います。欧米では、Kインキの方が安価という理由から、UCR等の技術で、日本よりスミ版が多様化・発展しています。そしてこれらCMYKの4色を「プロセスカラー」といいます。

カラー原稿の中には、このCMYK「プロセスカラー」だけでは表現できないものがあります。これらを印刷で表現したいときには、各インキメーカーが独自に調合した「特色インキ」と呼ばれるCMYK以外の色のインキを使用することで解決できる場合もあります。

それぞれの印刷・加工方法の特性を活かし設計

印刷の基本知識として知っておきたいものの一つに、印刷方式があります。活版印刷「凸版」、グラビア印刷「凹版」、オフセット印刷「平版」の3種類がよく知られていますが、3種類の中で一般的なのがオフセット印刷。基本はオフセット印刷を中心に設計します。また、特殊印刷と関わりの深い「スクリーン印刷(孔版)」があります。インキを厚く盛り上げて刷ったり、インキの代わりに糊を刷ったり、特殊な工程を必要とする印刷に向いています。

グラフィックデザインに関わる印刷・加工は多様化が進んでおり、工夫次第で無限のバリエーションが生み出されるといっても過言ではありません。一口に特殊加工といっても種々さまざまで、「ニス引き」のように特殊印刷に極めて近い工程を踏むものから、「PP貼り」「フィルム転写」のように補強や装飾を目的として紙の表面を加工するもの、「箔押し」「浮き出し」などの印刷では不可能な力強いグラフィック表現を可能にするもの、そして「型抜き(窓あき)」など紙や素材そのものの形に手を加えるのを目的とするものなどがあります。

プリンティングディレクターは、より広義の品質(=本質)を実現するために、全体像を把握しながら印刷とインクの仕様を設計します。 当社のデジタルとアナログの両技術を効果的に組み合わせることでバリエーションは無限大広がります。

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